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「No」を教える その4

 やっぱりこれは、この取り組みの成果なんでしょうか。先日、また担任の先生からうれしい報告があしました。

 ひさ吉は特別支援学校に通っています。
 ひさ吉は、朝、登校すると着替えをして、グラウンドで先生についてもらって何周かランニングをし、その後好きな遊びをします。
 今のひさ吉のお気に入りは、ブランコで、しかも自分でも漕げるのですが、先生に後から押してもらうのを楽しみにしています。

 今回の報告は、そのブランコのときのことなんですが、

 いくらかブランコに乗った後、
 先生が「そろそろ終わりにしよう」と言ったところ、

 泣きながら“もっと押して”というポーズをした、
 つまり、“もっとブランコに乗りたい”と要求したというのです。

 先生は、それを受け入れてくださり、もう少しブランコに乗ることを許してくださったそうです。

 

 これだけ読むと、そんなわがままを受け入れていいのか、ということになるかもしれません。
 でも、ちょうどその前日、別の用事があって去年から引き続き担任してくださっている先生が電話をくださったとき、

 「今、ひさ吉君はものすごく我慢してくれているんですよ。
  (ひさ吉が)まだ慣れていない今年から担任になった先生の指示には、“もう少しこうしたい”という思いがあっても、我慢して従っていることも多いと思います。
  声のかけ方にしても、先生によって違うところもあるんですが、それを受け入れれるようになったところは本人の成長ですばらしいですが、ストレスもたまっていると思います。
  家のほうでは、リラックスできるようにしてあげてくださいね。」

 という話を聞いたばかりでしたし、
 私も学校に用事があって様子を見ていたとき、黙々と指示に従っている様子を見て、本人の成長を感じながらも、その先生と同じようなことを感じていたました。

 

 で、今回の件は、

 本人としては、我慢の限界だったのでしょう。

 “どうしても、今日は、もうちょっと、乗りたい!”

 という先生の指示への「拒否(No)」を、

 問題行動ではなく「サイン」という正しい形で表現できたことが、

 母としてはとてもうれしかったのです。

 そして、その要求を杓子定規に拒否せず、受け入れてくださった先生に感謝しています。

 

 と、なんだかとても大げさな喜びようですが、実はこの「No」を教えることになったきっかけが、同じような状況にあったんです。

 昨年の2月頃、しばらく問題行動(近くにいる人の頬をつねろうとする)が出ていたことがあり、
 原因としては、周りの気を惹こうとしてやっていることがわかったので、問題行動がでていないとき(でる前)に、

 本人への声掛けを少し多くしてもらったり、
 もう少し本人に注目する機会を増やしてもらったり、

ということで、その問題行動はなくなったのですが、

 その問題行動がでるきっかけとなった事柄のひとつに、

 ある日の朝、なんかの事情でブランコに乗る時間が短くなってしまったとき、そのときは指示に従ったものの、後から怒って問題行動が出てしまったことがあったんです。

 もちろん、それも「ブランコ」が原因かどうかは今となっては定かでは無いのですが、そのときの担任の先生の考えでは「もっと乗りたかったのではないか」ということでした。

 私も「いやだ」とそのとき言えたらなぁ、と思ってこの取り組みを始めたので、今回のことは、ことのほかうれしかったのです。

 

 この“「No」を教える”の取り組みは、「その1」で書いたように、

 “イヤなことがあっても、その場では周りに「イヤだろう」と理解されないような(その後、問題行動で表現しなければならないほどイヤな)場面で、「No」を表出できること”

 を目標にしていたので、
 まぁ、表現方法は異なっていますが、
 かなりいい方向に向かっているような気がします scissors

 

 付け足しでですが、このような取り組みをしていると、なんでも「イヤだ」となってしまうという心配があるのですが、

 担任の先生はよくわかってくださっていて、
 ひさ吉が「こうしたい。」という意思を表しても、
 先生は本人の様子を見て、
 「ごめんね。悪いけど、~だからできないのよ。」
 といって、受け入れないこともあるとのことですが、
 我慢できているようです。

 要求が受け入れられることは本人にとってストレスが無いことだと思うのですが、

 「要求は伝わったが、受け入れられない」ということは、

 「要求が表現できず、受け入れられることも無い」よりは、ストレスが少ないことではないかと思います。 

 

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コメント

初めまして♪音と風です。

読んでいて私も嬉しくなってしまいました♪サインを出すことができて本当に良かったですね。
要求が伝わるのと、表現ができない場合とでは、ストレスに大きな差が生じてきますよね。

今年から自閉症のお子さんにピアノを教え始めたので、これは勉強しないと!と思い、音楽療法の研究会などに参加しています。そこで、応用行動分析学を使ったアプローチをなさっている先生方がいらしたので、私も本を読み始めたのですが・・・まだまだです。

また、こちらの素敵なblogを拝見させて頂きたいなぁと思います♪

投稿: 音と風 | 2008/07/05 15:51

音と風 様
 コメントありがとうございます。
 音と風さんのブログのほうも拝見しましたが、とても素敵な活動をとても熱心にされているんですね。教え子さんは幸せですね。
 私も行動分析のほうはまだまだ不慣れでなかなか思うようにはいかず、試行錯誤です。あまり参考にはならないかもしれません。。。
 実は、本当に偶然なんですが、ひさ吉もこの7月からピアノ(といってもまだリズム遊びなどが中心ですが。。。)を教えていただけることになったんです。偶然とはいえご縁を感じ、とてもうれしく思いました。
 また、そちら様のブログのほうにもお邪魔して、参考にさせていただきたいと思います。
 これからもよろしくお願いします。

投稿: ぴさまま | 2008/07/05 23:45

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